これなら読める究極の古典
通読することで見えてくる
孔子がいちばん言いたかったこと!
わたしはね、数(かぞ)え年(どし)の十五歳の時に将来は学問で身を立てようと決意したんだ。三十歳でなんとか目鼻(めはな)がついて独立(どくりつ)できたよ。四十歳になると、もうあれこれ惑(まど)うまいと決めたんだ。五十歳になった時には、自分が天から与えられた使命を素直に受入れることが出来るようになった。六十歳になると、どんな人の言葉にも耳を傾けるべき価値のあることを悟(さと)るようになったな。七十歳になると、自分の好きなように行動をしていてもまったく道理を踏み外さずにすむようになったよ。(為政第二ー四)
■スラスラ読める、画期的な現代語訳!
「この完訳によって、孔子が孔子塾でどのような教育をしていたのか、孔子の人生観や処世観、弟子との交流の様(さま)が理解できるはずだ」(まえがきより)
わかりやすい『論語』を普及させた立役者が、『論語』の全巻通読を目的に、あえて五一二の章句を順序を変えずに全訳を完成した。「私の目的は、孔子の言葉を儒教的解釈から解放することだった」とする著者の訳から浮かび上がるのは、混乱した社会を生き抜く孔子の人間ドラマ、処世術の数々だ。通読して初めてわかる、悩める孔子の真の姿がここに!