なぜ、横書きでは日本語が成立しないのか?
日本語の核心を衝(つ)いて放つ、衝撃の現代文明論!
【本書の内容から】
●文化のバロメーターとしての鉛筆の持ち方
●「殺すぞ」と書くことと、打つことの違い
●脳の働きから見た「打つ」ことの問題点
●ワープロのマイナスが大きすぎる日本語
●紙は天と地を持つ空間
●日本は、漢語と和語の二重言語国家
●日本語の確立とともに誕生した日本
●文字の形態が「日本人」を規定している
●脳科学からもわかる日本語の特異性
●書き言葉だけが信頼できる
●縦書きをなくそうとした占領軍
他
■「日本」とは、畢竟(ひっきょう)、「日本語」である
古来、日本人は縦(たて)に文字を書き、言葉を紡(つむ)いでいくことで精神を醸成させてきた。本書では、日本人の劣化の一因に横書きの横行を挙(あ)げ、なぜ横書きが無謀であるかの検証を重ねていく。
その最大の犠牲者は、子供たちである。言葉の習得途上にある彼らは、日本語の正しい機能を知らないままに、横書きの洪水に流され、日本人の自覚を見失っているのだ。
現代日本を代表する書家が、人間と言葉の根源を見据(みす)えて考察した憂国の書!
著者は主張する。「日本語を横書きにすることは、英語(アルファベット)を縦に綴(つづ)るのと同じ愚行である」。