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新型出生前診断と「命の選択」
シンガタシュッショウゼンシンダントイノチノセンタク
著者名 香山リカ
在庫なし

※在庫について
ISBNコード 9784396113247
判型/頁 新書判/208頁
価格 858円(税込)
発売日 2013/07/02

[新型出生前診断] 産むべきか
[がん遺伝子検査] 切除すべきか
決めるのはあなたです。

選択を委(ゆだ)ねられる私たちはどうすればよいのか

進歩しつづける「命に関わる技術」
●新型出生前診断
妊婦の血液から、胎児の染色体異常を診断する検査。
ダウン症など3種類の染色体異常についてわかる。
陽性の場合の的中率は80〜95%程度とされる。
日本でも2013年4月より、認定機関での実施が開始された。
●遺伝子検査
遺伝子を調べることで、特定の病気を発症する可能性を診断する。
乳がんや卵巣がんに関わるBRCA1/2遺伝子などをはじめとして、
白血病やパーキンソン病などさまざまな病気について調べられる。
BRCA1/2遺伝子変異が陽性だと、
乳がんを発症する確率が45〜84%程度(アメリカのガイドライン)とされる。

■「命の選択」に直面したら、どうすればよいのか
妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる「新型出生前診断」が、2013年4月から日本でも始まった。また、遺伝子を調べることによって、将来発症しやすい病気や確率も判明するようになっている。
このような医療技術の進歩は基本的には望ましい。だが、最新技術が命に関わる領域に踏み込んだことで、患者と家族は大きな選択を迫られるようになった。その結果、自らの判断が正しかったのか悩む人が増えている。
それに対して私たちはどう考えればいいのだろうか。医学の進歩に、心のケアや倫理は取り残されていないだろうか。現状と課題を、精神科医の立場から考える。