ビジネスで成功するにも、人生を遊び、楽しむにも──
西鶴は言った
ただ一つ必要なのは才覚だ!
井原西鶴(いはらさいかく)(1642〜1693年)
江戸時代の大坂で活躍した俳諧師・浮世草子作者。亡くなった妻の追善のために、一日千句の俳諧を詠んだことで名を上げた。後に、今日で言う通俗小説である浮世草子の第一人者として人気を博する。『日本永代蔵』『世間胸算用』『好色一代男』などの作品で知られる。
序 章 現代に役立つ西鶴──町人に学ぶ世渡りの技術
第1章 仕事の才覚
第2章 金儲けの才覚
第3章 遊びの才覚
第4章 世渡りと人間関係の才覚
■江戸時代の大坂町人に学ぶパワフルな生き方
『日本永代蔵』『世間胸算用』『好色一代男』などの作品で知られる井原西鶴。創意工夫で商(あきな)いに成功し、一代で財を成した町人や、親から継いだ莫大な財産をすべて色事に捧げた破天荒な男など、身過ぎ世過ぎの浮世をわが身一つで生き抜く魅力的な人物を描き出しました。
こうした町人たちのたくましい知恵や感覚は、一言で言い表わせば「才覚」と呼べるものです。今、日本はかつてない厳しい状況に置かれています。そんな時代に求められる能力こそが、この「才覚」なのです。
本書では「才覚」をキーワードに西鶴の作品を読み解きながら、現代人に役立つ本当の知恵を探ります。