科学で足は速くなる!
「ももを上げれば速く走れる」が間違っていた理由とは?
【本書の内容】
●陸上短距離の国際比較──なぜジャマイカ・米国が速いのか
●バイオメカニクスが解明した理想の走りとは
●力学的に理にかなった走り方は一つしかない
●なぜ「ももを高く上げる」と指導されたのか
●実はすごい成績を出している日本人
●もともと体のコントロールがうまい日本人
●バイオメカニクスを日常生活に活かす
●なぜ、人は走りたいと思うのか
■バイオメカニクスが解明した「理想の走り」とは
現在の陸上100メートル走の日本記録は、伊東浩司(いとうこうじ)が1998年に出した10秒00。それ以来、更新されておらず、10秒の壁を破った日本人はいない。しかし近年、10秒01を出した桐生祥秀(きりゅうよしひで)や、10秒07の日本人五輪記録を持つ山縣亮太(やまがたりょうた)など、9秒台達成の期待が高まっている。
では、はたして日本人は本当に9秒台で走ることができるのか? ウサイン・ボルトら圧倒的な力を持つジャマイカの選手やアメリカの選手たちに伍(ご)することはできるのか? 最新科学の観点から理想の走りを研究するスポーツ・バイオメカニクスの第一人者が、走りのメカニズムをやさしく解説、その可能性を分析する。