日清戦争の前に戻りゆく東アジア。
いま耳傾けるべき、福澤諭吉130年前の警告!
日本は今こそ〈特定アジア〉と距離を取り、
〈開かれたアジア〉に目を向けるとき
本書の内容より
◎なぜ、いま「脱亜論」なのか
◎反日ファシズムに燃えているのは世界で三ヵ国だけ
◎台湾映画『KANO』が意味するもの
◎中国の冊封体制のもとに里帰りする韓国
◎柳田國男(やなぎたくにお)が『海上の道』で示唆(しさ)したこと
◎なぜ岡本太郎は、沖縄の「御嶽(うたき)」に心打たれたのか
◎〈特定アジア〉三ヵ国と距離を置くべき理由
◎中国と朝鮮・韓国は、いまも昔も主従関係にある
◎台湾と韓国で対日観が大きく異なる理由
◎分子生物学、遺伝子学から読み解く日本人の出自
◎アメリカに依存しない「新・脱亜論」のあり方
■「脱亜論(だつあろん)」の真意と、アジアとの新しい関係
明治18(1885)年に発表された「脱亜論」は、日中朝の三国で手を携(たずさ)えて欧米列強に対峙していこうと考えていた福澤諭吉が、中朝の現状に絶望し、その路線を断念した諦念を表明したものだった。
日本は明治以降一貫して、朝鮮が華夷(かい)秩序から脱し、独立するよう多大な労力を払ったが、無駄に終わった。100年たって今日また、韓国は華夷秩序に回帰しようとしている。もはや日本は「一衣帯水(いちいたいすい)」などという幻想は捨てて、中朝韓以外のアジア諸国と、今まで以上に紐帯(ちゅうたい)を強め、連携を深めていかなければならない。