米国式経営では、「正しく」失敗する!
その「不条理」から脱するために必要なのは、
MBAよりもドラッカーだった!
本書の内容
第1部 経営学の科学主義とドラッカー
第1章 ドラッカーを読まない平凡な経営学者
第2章 米国で台頭する科学主義
第3章 統計学のお遊びになってしまった経営学
第4章 科学的経営学が陥る「不条理」
第2部 ドラッカーの経営学を読む
第5章 ドラッカーの生い立ち
第6章 ドラッカー経営学の目的とは
第7章 ドラッカーのマネジメント論
第8章 ドラッカーの経営組織論
第3部 人間主義的マネジメントとは──ドラッカー、カント、小林秀雄
第9章 経済主義と人間主義の統合としてのカント哲学
第10章 日本人と自律的マネジメント
第11章 小林秀雄「大和心」とマネジメント
■ドラッカーが本当に言いたかったこと
日本ではかねてより人気の高いドラッカーのマネジメント理論だが、経営学の本場であるアメリカでは、もはや学問としては一顧(いっこ)だにされない。
その大きな理由は、経営学の「科学化」にある。統計学を乱用した悪(あ)しき科学主義により、ドラッカー経営学の真の意味が理解されず、単なる統計の「お遊び」の様相を呈(てい)しているのだ。
しかし、本当にドラッカーは役に立たないのだろうか。著者は「合理的」な経営者が陥る不条理に着目し、ドラッカー本来の哲学的な思考から、現代にも通用する示唆(しさ)を読み取れる、と強調する。いまの日本にこそ、ドラッカー経営学が必要なのである。