なぜ、対外戦争を繰り返せたのか?
明治の日本は「超」高度成長だった!
極東の小国を世界の強国に押し上げた財政改革とは?
日本が近代化に成功した最大の理由は、欧米の技術を大胆に導入したことである。
多額の機械設備を購入し、外国人の専門家、技術者を多数招き、留学生を大量に送り出した。
それが、日清、日露戦争の勝利にもつながったのである。もちろん、それには非常に金がかかった。
大日本帝国は、それをどうやって捻出したのか?
大胆な「財政再建」「金融制度の整備」「経済構造の改革」を行なったのである。
新政府は、江戸時代の封建的な財政制度をいち早く脱し、近代的な財政制度を作り上げた。
そして世界に通用する金融システムを素早く導入した。
さらに、国内で完結していた経済を、ダイナミックな貿易が出来る「貿易経済」に改革した。
つまり簡単に言えば、経済政策の成功が日清日露戦争に勝利した最大の要因といえるのだ。
(「はじめに」より)
■明治の日本、どこがすごかったのか!
維新後、国民は重税に喘(あえ)ぎ、貧しい暮らしにひたすら耐えた─。
国は栄えたが国民は地獄の苦しみだった─。
この通説は本当なのだろうか?
なぜ、10年に1回もの対外戦争ができたのか?
なぜ、金の全くなかった国が産業国家になれたのか?
そもそも、それほど国民は貧しかったのか?
そんな疑問に突き動かされ、先入観を排して著者は検証を繰り返した。
現われてきたのは、驚くべき実相。
驚異の経済成長を成し遂げ、金儲けに成功し、
打つ手打つ手に成功した奇跡の近代国家が、そこにあった。
思い込みのベールを剥(は)いで実像に迫った、明治日本の真の姿!