南沙諸島、ウクライナ、アラブの春、
IS、アルカイダ、イラク戦争……。
太平洋戦争も、朝鮮戦争も、ベトナム戦争も。
地上の戦争・紛争の原因は、みんなアメリカが作った!
アメリカの失策で引き起こされた、
「しなくても済んだ戦争・紛争」の数々
(本書の目次から)
第一章 オバマの大失言が呼び込んだ南沙諸島紛争
第二章 怪物アルカイダと「IS」の正体
第三章 「大きなお世話」が生んだ「アラブの『厳冬』」
第四章 「ウクライナ」におけるアメリカの責任
第五章 シリア攻撃をめぐるオバマ政権の弱腰
第六章 「太平洋戦争」もアメリカが仕掛けた罠だった
第七章 対日戦の終戦処理を誤った米英の大罪
第八章 なくても済んだ、朝鮮戦争とベトナム戦争
第九章 ニクソンが作った中国というフランケンシュタイン
終 章 「迷走する巨人」アメリカと日本
■「迷走する巨人」――アメリカ外交の失敗史(著者のことば)
世間にはアメリカを陰謀国家呼ばわりする識者もいるが、私が見るところ、アメリカがそれほど思慮深く、手練手管(てれんてくだ)に長(た)けているわけではない。腕力だけはヤケに強いが、あまり賢くないために、自分で新たな脅威を次々に作り出していく「迷走する巨人」、それがアメリカなのだ。結果的にも自国の利益になってはおらず、愚かとしか言いようがない。
本書は戦前・戦後を通じ、アメリカ自身が原因となって、起こらなくてもいい余計な戦争・紛争を、どれだけ世界に巻き起こしてきたかを説く、いわば「アメリカ外交の失敗史」である。