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戦場に散った一〇〇万頭
靖国の軍馬
ヤスクニノグンバ
著者名 加藤康男

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ISBNコード 9784396115142
判型/頁 新書判/296頁
価格 924円(税込)
発売日 2017/07/31

軍用の馬たちは「天皇の御分身」だった!
皇室も兵卒も、馬とともに戦った。
戦没軍馬の運命から見えてくる「戦争と日本人」

人馬一体の戦争史
軍馬の歴史の一コマ一コマから、かつては国民と兵と馬とが三位一体となって結ばれていた時代があったのだと改めて気づかされたのである。(略)
軍馬は斥候(せっこう)や戦陣を駆けめぐる乗馬(じょうば)として、また重い火砲を輓(ひ)く輓馬(ばんば)として、軍需品を背負い搬送する駄馬(だば)として、戦地に赴(おもむ)いた。
そのほとんどが祖国復帰を果たせず、屍(かばね)を野辺(のべ)に晒(さら)したもの数知れず、奇跡的に帰還できた馬はわずかに一、二頭とされている。(本文より)

■なぜ、軍馬は帰ってこなかったのか?
戦時、「天皇の分身」として銃の次に大切にされたのが軍馬であった。先の大戦で戦地へ送られたその数、約100万頭。一銭五厘の赤紙一枚で集められる兵より、よほど金がかかるとされた。機械化が遅れた日本軍は物資輸送、情報伝達に軍馬を駆使し、馬たちも見事に期待に応えたのだ。
軍馬はいかに集められ、いかに改良されたか。国民の愛馬精神はいかにして形作られていったか。そしてなぜ、祖国に帰れなかったのか。
その謎の解明から明らかになったのは、馬と国家と国民が一体となった戦前日本の姿だった。近代史に新たな光を当てる、渾身のノンフィクション!