「トップセールスマン、AVの帝王、借金50億円の完済、
すべてこれのおかげでございます」
応酬話法とは――
お客さまから投げかけられる疑問・質問・反論に答えるためのセールストークのことです。実は、お客さまの反応には一定の型があり、その型ごとに答えを用意するのです。誤解されやすいのですが、けっしてお客さまを論破(ろんぱ)するものではありません。むしろ、お客さまに自然に納得していただく、「ノー」と言わせない説得術です。(本文より)
■村西とおる・最大の武器を開陳(かいちん)
言わずと知れたAVの帝王・村西とおる。
彼が英語の百科事典のセールスマン時代に習得、全国1位の営業成績を上げるに至った技術(テクニック)が、応酬話法である。その後、テレビゲームのリース業で大儲(おおもう)けするが、応酬話法は設置先の開拓などで威力を発揮した。
1988年にダイヤモンド映像を設立、素人女性から有名人までを口説(くど)き、AV出演を成功させた。その武器となったのは、もちろん応酬話法である。1992年、ダイヤモンド映像は負債総額50億円で倒産。過酷な取り立てで、命の危険にさらされることもあったが(「はじめに」参照)、応酬話法によって危機を脱出、やがて完済した。
この秘伝とも言うべき禁断の説得術を、ふんだんな具体例(時に抱腹(ほうふく)、時に涙)と共に開陳したのが、本書である。ビジネス、恋愛、趣味などあらゆる場面で応用可能。取り入れるか否(いな)かは、あなた次第です。