いかに老い、いかに逝くか。
人生をどうしめくくるかの知恵を学ぶことができる
(「解説」より)
戦後を代表する評論家が遺した名著、待望の復刊!
至言に耳を傾ける
後生(老後)と雨具/ヘッセ、ウルマン、荘子の意見/松永安左エ門の見た夢/「老いの入り舞い」華やかに/老人にさせられる/墓場に持ってゆく話/神はアンコールに応えない/無謬の人、老醜の人/言っておくべきこと/明恵上人と大久保彦左衛門/「歩く」と日本が見える/長寿伝説が伝えるもの/玄米食か、「朝からステーキ」か/言葉以前の「遺書」/花は愛惜に散る(本書の目次から)
■「老い」の指針を示した名著
人はいかにして「老い」や「死」と向き合うのか――。
本書は、数多くの評論・エッセイを世に送り出してきた草柳大蔵氏が、その晩年に自(みずか)らの老いと重ね合わせしたためたものである。
市井(しせい)に生きる無名の人間から友人、高僧、偉人まで。彼らの迷いや憂(うれ)い、喜びや行動から、学ぶべきヒントを提供する。「老いも死も『生(せい)』の現象にほかならない」のであり、いかにして逝(い)くかはいかに生きるかである。「人生のゴールが薄っすらと見えて」きた時、その指針となる名著を、ベストセラー『家族という病』『極上の孤独』などで知られる下重暁子氏の解説を添えて、堂々復刊。