大ヒットコミックから生まれた新ヒーロー!
一千年の封印を破りし男
この男、妖魔か、英雄か?
美貌の平安貴族・藤原紅虫(ふじわらのあかむし)!
読者の熱いリクエストに応えて書下ろし刊行!
深い闇につつまれたソウル・東大門市場(トンデムンシジャン)。何者かに後を追われるOL大鳥恵(おおとりめぐみ)は、異形(いぎょう)の女占い師・暁闇蛇(ぎょうあんじゃ)の託宣で、美しき舞手(まいて)に助けを求めた。彼こそ、一千年の眠りから覚醒し、妖魔を狩る平安貴族・藤原紅虫(ふじわらのあかむし)だった。黒鞭(くろむち)を使う妖女・淫蘭(いんらん)、手の平の眼で魔力を放つ鬼来(きらい)ら、魔性(ましょう)の者が恵に迫る。無数の紅蜘蛛(べにぐも)を操(あやつ)り多彩な術を駆使する紅虫は恵を救えるのか? この世のものとは思えぬ華麗な舞いが披露(ひろう)されるとき、明らかになる恵の秘密!? 読者の熱望に応(こた)え、『退魔針』から新たな興奮開幕!
<著者のことば>
私の原作コミックからも、幾多(いくた)のヒーローが生まれているが、本書の雄・藤原紅虫(ふじわらのあかむし)は、その誰とも異(こと)なる悪(ブラック)のヒーローである。それなのに単独で主役を張ることになったのは、勿論(もちろん)人気があるからだ。典型的なヒーローよりも、悪の魅力に引かれる読者は多いらしい。そんなキミたちのために、紅虫はその冷血無惨な戦いを開始する。眼を覆(おお)いたくなるそれを望んだのは、作者ではない。読者のみなさんだ。