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笛吹川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
フエフキガワサツジンジケンリョコウサッカチャヤジロウノジケンボ
著者名 梓 林太郎
在庫なし

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ISBNコード 9784396208660
判型/頁 新書判/232頁
価格 922円(税込)
発売日 2009/05/15

作家探偵VS天才詐話師!
失踪した美女、身元不明の焼死体、謎の作陶家……
茶屋次郎、甲府盆地で怪事件に遭遇!

日本橋(にほんばし)の老舗(しにせ)デパートに勤める純礼(すみれ)が突然消息を絶った。携わった陶器展示即売会で、作陶家(さくとうか)能満院石舟(のうまんいんせきしゅう)から秘書に誘われた直後のことだった。純礼の両親から捜索を依頼された作家探偵茶屋次郎(ちゃやじろう)は、能満院の窯場(かまば)がある山梨県石和(いさわ)温泉を訪ねるが、近くの笛吹川畔で身元不明の若い女性の遺体を発見、重要参考人にされてしまう。能満院の行方は杳(よう)としてつかめず、有名人がこぞって推薦したその陶器には贋作(がんさく)疑惑が浮上。事件は混迷を深めていく……。純礼はどこに? 能満院の正体は? 快調名川(めいせん)シリーズ第15弾!

<著者のことば>
この作品は、実際の出来事からヒントを得ました。
30年ほど前、私が、東京、銀座(ぎんざ)のある専門店に顧問(こもん)として迎えられていた期間、某陶芸家の個展が催(もよお)されました。その個展が閉幕した直後、私は急遽(きゅうきょ)呼(よ)びつけられ、会議の末席に並ぶと、役員の1人が「偽物(にせもの)をつかまされた」と発言しました。
「この名店が、なぜ偽物を?」というのが私が瞬間的に感じた疑問でした。
あの陶芸家は、自分の美術と、話術で、「あの店なら、やれる」とにらんだのではないでしょうか。
不敵な陶芸家は、いま、どこで、なにをしているのでしょう。