美しき魔人vs.邪悪な古代魔術師
月下の妖戦、勃発(ぼっぱつ)!
<魔界都市“新宿”>の人捜し屋(マン・サーチャー)・秋(あき)せつら見参――
大人気シリーズ、2年ぶりの最新刊!
人気沸騰(ふっとう)中のアイドル暮羽(くれは)トーマがアラブの石油王に贈られた時価1億のTバックが盗まれた。取り戻さないと命がないという。依頼を受けた人捜し屋(マン・サーチャー)・秋(あき)せつらは捜査を開始、遺留品から魔法使いが犯人と知り、<高田馬場(たかだのばば)・魔法街>を訪ねるが、下着は持ち主を転々と変えていた。せつらに思いを寄せる公安係・真純(ますみ)と行方(ゆくえ)を追い始めた直後、邪悪な古代魔術師ローエングリンが争奪戦に参戦。必殺の妖糸が通用せず、心臓石化術をかけられたせつらは瀕死(ひんし)の身に!<魔界都市“新宿”>を狂乱させた月下の魔戦の結末とは?
<著者のことば>
新宿で明るい月を見上げたのは、いつのことだったろうか。そんな日はなかったような気がしないでもない。
だが、<新宿>には、いつも驚くほど大きく明るいお月さまが中天に浮かび、青い闇(やみ)のどこかから、白い猫の鳴き声が聞こえる。
だから、見物しに行こう。
そんな月の下で繰(く)り広げられる、影絵のような魔法戦を見物に。