空海(くうかい)が日本の闇に仕掛けた1千年の呪法――
卑弥呼(ひみこ)の墓に何がある?
九門(くもん)、毒島(ぶすじま)、美空(びくう)は暗黒樹海へ
総計430万部、執筆33年のクライマックス!
<蓬莱(ほうらい)山の黄金、鬼道(きどう)の力、そして空海(くうかい)の秘法“四殺(しさつ)”を手中にした者が覇者となる>秦始皇帝(しんしこうてい)の使者徐福(じょふく)がもたらし、腐鬼(ふき)一族が蓄(たくわ)えた黄金の在処(ありか)、すなわち卑弥呼(ひみこ)の墓所とはどこなのか?
謎の古文書を読み解いた密教術の天才僧美空(びくう)は、精神(サイコ)ダイバー九門(くもん)、毒島(ぶすじま)らとともに富士(ふじ)山麓へ向かった! さらに、東北の腐鬼・ケセン族を支配しようとした魔人黒御所(くろごしょ)、鬼道の鍵を握る鬼奈村典子(きなむらのりこ)を救出した文成仙吉(ふみなりせんきち)もまた……。空海のミイラ盗難に始まった超伝奇小説の金字塔、ついに終局へ!
<著者のことば>
世界で一番高い山に登る話を書きたかったのである。当時、すでに世界一の山、エベレストの頂(いただき)は人の足が踏んでしまっていた。それで、地球上のどこかに、まだ、人に踏まれてない、人類に知られてない、エベレストより高い山がないであろうかと考えたのである。
ない。なかった。ならばいっそ、人の頭の中、意識の中にそのような世界一の山がそびえていて、そこに登る人間の話を書いたらどうかと思ったのである。
「それって冒険小説になりませんか」
その一言(ひとこと)で、『魔獣狩り』という物語が、この世に誕生したのだと言ってもいいであろう。