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十津川警部捜査行 SL「貴婦人号」の犯罪
トツガワケイブソウサコウエスエルキフジンゴウノハンザイ
著者名 西村京太郎
在庫なし

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ISBNコード 9784396208929
判型/頁 新書判/184頁
価格 880円(税込)
発売日 2011/08/30

シリーズ最新作!
犯人からの挑戦状!
殺人現場の「鉄道模型」は何を告げる!?
東京、山口、鎌倉、京都
十津川警部が挑む二重三重の謎!

〈著者のことば〉
日本のいくつかの路線で、SLが復活している。黒煙を噴(ふ)き上げ、汽笛を鳴らしながら、黒光りする機関車が、健気(けなげ)に走る姿は、心躍(おど)らせる。なかでも「貴婦人」と謳(うた)われるC57 1号機は、美しい。
昭和40年代になって、新幹線の登場とともに、各地でSLが姿を消していった。その頃のSLは評判が悪かった。トンネルに入ると、急いで窓を閉めないと、顔や洋服が煤(すす)で汚れてしまう。沿線の住民からは、洗濯物が汚れるという、苦情が相次いだ。
そのSLが、今、人々の心を引きつけている。正確さとスピードが優先される現代と、逆なものに、郷愁を感じるのだろうか。

インターネットで鉄道模型を販売していた男が殺害された。目撃証言から鉄道マニア雨宮(あまみや)の犯行とされ、十津川(とつがわ)警部は行方を追って山口(やまぐち)へ飛んだ。雨宮が愛するSL・C57 1型の最終運行日に、JR山口線沿線に現われると考えたのだ。だがそこに犯人の姿はなく、線路付近で東京在住の若い女性の他殺体が発見される。さらに、その被害者の横には「貴婦人」の愛称を持つC57 1の模型があった。雨宮の仕業(しわざ)なのか。そして被害者たちを結ぶものは? 捜査が混迷を深める中、鎌倉(かまくら)、京都でも新たな殺人が……。