人が泡と化す!?
〈新宿〉で謎の奇病が蔓延(まんえん)!?
〈魔界医師〉よ!
パンデミックを止められるのか?
比類なき叡知(えいち)、人類出現の秘密に迫る!
〈著者のことば〉
ドクター・メフィストに
溜息(ためいき)をつかせることができる存在は誰だろう?
今回の物語はここからはじまった(本当はいつもなのだが)。
答えはひとつしかなかった(これもいつもだが)。
禿頭(はげあたま)の小さなおっさんである。
今回はメフィストを凌(しの)ぐ大活躍。
いずれこのおっさんのシリーズも、とわたしは
密(ひそ)かな陰謀を巡(めぐ)らせているのであった。
“人間が泡と化し虚空(こくう)に消失!?”〈新宿〉で致死率が100%近い奇病が発生、生還した例では体内に奇怪な鎧(よろい)が形成されていた。〈魔界医師〉メフィストの師で、街を来訪中の魔道士ファウストの関与が疑われる疫禍(えきか)は、やがて人類誕生時まで遡(さかのぼ)る宿痾(しゅくあ)であることが判明する。世界に終止符を打ちかねない感染拡大(パンデミック)を恐れる諸外国が注視する中、メフィストはアフリカ・ケマダ共和国の美しき女外相ミランダとともに、災厄の打開を求めて〈亀裂〉の底へ向かうが……。叡知と美貌(びぼう)の白き医師は、師を超え、地球最古の病を封じられるのか?