2009年4月、7年に1度の御開帳、迫る――
630万人の参詣客も知らない、「ご本尊」と「戒壇めぐり」の秘密
<参詣客は、今日も「怨霊封じ」に参加している!>
●7年に1度の御開帳が意味するもの●川中島の戦いは本尊の争奪戦だった●「守屋(もりや)柱」とは何か●絶対秘仏と結ばれる「戒壇めぐり」●数字の「七」になぜこだわるのか●なぜ本堂は何度も炎上するのか●本田善光の正体……
<境内(けいだい)の見慣れた風景が一変する瞬間>
2009年4月、7年に1度の前立本尊(まえだちほんぞん)の御開帳が開催される。2003年の御開帳には、628万人の参詣客を集めたという。
本尊は果たして本当に日本最古の仏像なのか? 本尊を運んだという本田善光の正体とは? 「守屋(もりや)柱」に隠された秘密とは? 善光寺に見え隠れする渡来人の影とは?
これらの疑問に最新のメスを入れ、できる限り謎のベールをはがすことが、本書に与えられた第一の目的である。
そして第二に、地方一寺院としての役割を越えた、大スケールの善光寺の姿をあぶりだすことができたならば、本書のもくろみは果たされたことになる。(「はじめに」より)