激動の時代を自由に生き抜いた
ハンサム女子(ウーマン)の素顔
幕末のジャンヌ・ダルクから日本のナイチンゲールへ。
兄を慕い、夫を愛し、同志社創設に尽力。
篤志看護婦として戦地に赴き、女性初の勲章を受けた才女の感動の88年。
自分の力で人生を変えた八重
元込七連発スペンサー銃を担いで会津鶴ヶ城に入城して6日目、八重は自分で自分の人生を変えた。
なにを、どのように変えたのかといえば、武士の娘として期待される、いや、強制される生き方に背を向け、自分なりに納得できる生き方で人生を進もうと決意した。
〈中略〉
鶴ヶ城に籠(こも)って鉄砲を撃った、それだけが八重の栄光であるかのような空気が濃厚になっている。八重に対して、これは失礼だ。籠城も鉄砲も、八重の人生では些細なことにすぎない。
自分で見つけた新しい人生に向かって怯(ひる)まずに進んだ勇気、それが八重の栄光なのだ。(まえがきより)
【目次】
序 章 京都 黒谷 会津墓地
第一章 兄 山本覚馬
第二章 夫 新島襄
第三章 硝煙の匂いのする山本家
第四章 会津藩の運命を変えた覚馬の失明
第五章 会津藩は抹殺された
第六章 兄と妹──京都近代化を先導
第七章 八重と新島襄の結婚
第八章 奮闘する会津人群像
第九章 全方位 松蔭町の人間関係
第十章 裏千家直門の茶人 新島宗竹