各界が絶賛した
全五十四帖 現代語訳の決定版、
待望の文庫化!
2013年毎日出版文化賞特別賞受賞作品
夕顔の忘れ形見・玉鬘は、親ぶったことを言いながら秘かに言い寄ってくる源氏の行状に悩む。男たちからの求婚が続くが、意外にも、玉鬘は髭黒の大将の手に落ちる。明石の姫君の入内、源氏の長男・夕霧と雲居の雁との結婚。准太上天皇に上った源氏、36歳から39歳までを描く。
◎謹訳とは――題して『謹訳 源氏物語』としたのは、原典の持つ深く豊かな文学世界を、忠実謹直なる態度で解釈し味わい尽くして、作者の「言いたかったこと」を、その行間までも掬い取りたいという思いを込めたのである。(林 望)