各界が絶賛した全五十四帖
現代語訳の決定版、待望の文庫化!
紫上の死、そしてついに源氏は物語の表舞台から姿を消す。
落涙の佳境。
2013年毎日出版文化賞特別賞受賞作品
衛門の督(柏木)の病状はますます悪くなるばかりで、新年を迎える。源氏の正室女三の宮は、柏木との間に不義の子を生む。おさえきれない怒りとともに、人生の因果に愕然とする源氏。そして、ついに最愛の紫上に死が訪れる――。源氏、48歳から52歳まで。解説・小島ゆかり。
◎謹訳とは――題して『謹訳 源氏物語』としたのは、原典の持つ深く豊かな文学世界を、忠実謹直なる態度で解釈し味わい尽くして、作者の「言いたかったこと」を、その行間までも掬い取りたいという思いを込めたのである。(林望)