理性をも凌駕(りょうが)する愛のかたち。
妖艶な美女と童貞少年、中年男と清廉なお嬢様、女流官能作家と編集者、バイト女子と夜勤社員…
ずぶ濡(ぬ)れの雨の中、妖艶(ようえん)な美女に招き入れられた朴訥(ぼくとつ)な童貞少年。粗野な中年男に惹(ひ)かれていく、心的外傷(トラウマ)を負った清廉(せいれん)なお嬢様。売れっ子女流官能作家から原稿をもらうべく懸命に奉仕する編集者。バイト女子と深夜に二人きりになった夜勤の会社員。父と再婚した義母を女として愛する一途な青年……心は千々に乱れ、理性をも凌駕(りょうが)するさまざまな愛のかたちを描く官能アンソロジー。本書の収録作品
櫻木 充(さくらぎ・みつる)「再婚」
子母澤 類(しもざわ・るい)「愛のひとしずく」
橘 真児(たちばな・しんじ)「能面の女」
菅野温子(すがの・あつこ) 「連絡、待ってます」
桐葉 瑶(きりは・よう) 「女のブレーキ」
黒沢美貴(くろさわ・みき) 「薔薇(ばら)とバニラが香る夜」
降矢木士朗(ふるやぎ・しろう)「風媒花(ふうばいか))
高山季夕(たかやま・きゆう)「かぎ」
和泉麻紀(いずみ・まき) 「誘い水」