金の縁(えん)より人の縁(えにし)
人の心の真贋を見抜く上条綸太郎のめぐりめぐる人情時代小説
出会い頭(がしら)に御内儀(おないぎ)ふうの女とぶつかり、咲花堂の番頭峰吉(みねきち)は瀬戸黒(せとぐろ)の名器を割ってしまった。弁償にと受け取った百両から、峰吉は首を括(くく)ろうとする女を助け、新たな名器に出会ったりと奇妙なことが頻発する。だが、金の縁(えん)より、人の縁(えにし)。その不思議な因縁を上条綸太郎(かみじょうりんたろう)は見抜いていた。摩訶(まか)不思議な事件と人情味溢(あふ)れる世界。名手が描く刀剣目利きシリーズ、ますます快調!