司馬遼太郎、池波正太郎、隆慶一郎――
「戦後時代小説の巨峰に迫る傑作!」
文芸評論家 菊池 仁氏絶賛!
戦国動乱の最中(さなか)、鋭い眼で世を見据(す)える青年、藤堂高虎(とうどうたかとら)は、巨躯(きょく)を生かした槍(やり)働きで立身出世の夢を抱(いだ)いていた。自らの実力に正当な評価を求め主を転々とする高虎だったが、運命の主君羽柴秀吉(はしばひでよし)の弟・秀長(ひでなが)に見出される。算用や築城術などを秀長に学び、その名声を徐々に高めていく高虎。だが秀吉の下で頭角を現わす宿敵・石田三成(いしだみつなり)がその行く手を阻(はば)む……!