江戸を揺るがす死病は狐の祟(たた)り?
混乱の八百八町で暗躍する極悪人を浅右衛門が裁く!
安政(あんせい)5年(1858)、開国と同時に異国渡りの病“コロリ”が江戸に蔓延(まんえん)する。治療法がわからず呪(まじな)いや神頼みに走る人々。莫連(ばくれん)娘お吟(ぎん)の仲間お房(ふさ)も病に倒れる。死に至るまでわずか3日、生き別れの恋人・吾助(ごすけ)に何としても会わせたいとお吟は奔走(ほんそう)するが……。死が日常となった市中で起こる殺し、そして怪しげな祈禱師(きとうし)も跋扈(ばっこ)する中、山田浅(やまだあさ)右衛門(えもん)が探索に乗り出す!