許してはならぬ罪、許すべき罪を見極め、 “見懲らし同心”佐平太が行く！

八丁堀の野蒜佐平太（のびるさへいた）の組屋敷に、身重の若い女がやって来た。小者の卯之吉（うのきち）と契（ちぎ）りを交わしたというのだが、当の本人に会っても知らぬ顔。やがて卯之吉の名を騙（かた）った喜三次（きさじ）という男が浮上、その長屋を訪ねると見知らぬ男の死体があった。しかも喜三次は役所の公金を盗み勘定方に追われているというのだが……。花嫁を夢見る哀れな女のために、佐平太がひと肌脱ぐ！