乱れた世にこそ、桃之進!
世情の不安を煽り、暴利を貪(むさぼ)り、
庶民を苦しめる悪を
“のうらく侍”が一刀両断!
役立たずゆえに「のうらく者」と呼ばれる、北町奉行所与力の葛籠桃之進(つづらもものしん)。海賊退治のために船出(ふなで)奉行に派遣されたのも、無能で探索の邪魔にならないという理由だった。ところが不審な女を追跡する最中(さなか)、海賊の頭と遭遇、取り逃がしてしまう。そんな折、将軍の毒味役の幼馴染(おさななじ)みが死ぬ。海賊の横行、将軍毒殺未遂と世情不安を煽(あお)る者たちへ、桃之進の怒りが爆発する!