富籤(とみくじ)に群がる江戸庶民とそれを狙うあくどい奴ら…
賞金一万両の富籤を巡る脅迫事件に
踏孔師(とうこうし)、同心、元邯譚師(かんたんし)に男装の麗人、そして子犬が挑む!
一万両、一万両――。壱等賞金一万両の富籤(とみくじ)の発売に江戸中が浮き足立っていた。しかし莫大な枚数を委託された両替商は、売れ残りに戦々恐々だった。そんな折、いくつもの大店(おおだな)には富籤を用意しろと脅迫文が届き、さらに両替商の主(あるじ)が拐(かどわ)かされる事件が! 踏孔師藤十(とうこうしとうじゅう)らは、早速探索を始めるが、そこにはどす黒い罠(わな)が待っていた。極悪非道の輩(やから)を討つ、4人と1匹の大活劇!