冒頭から読み心地抜群の1巻
師と弟子が互いに成長していく
成長譚としての味わい深さ
礼儀正しく、稽古(けいこ)熱心。軍鶏(しゃも)侍・岩倉源太夫(いわくらげんだゆう)の道場で「若軍鶏」と呼ばれる大村圭二郎(おおむらけいじろう)。そんな彼が目の色を変え、さらなる猛稽古を始めた。不審に思った源太夫が調べると、彼の父の不正が冤罪(えんざい)だったことがわかる。父の無念を晴らすため、仇討(かたきうち)を望んでいるのだ。彼のために師として、源太夫ができることとは。(「巣立ち」より)ともに成長する師と弟子、胸をうつ傑作時代小説!