薄幸の若君を守れ！
紀州徳川家のご落胤（らくいん）を巡り、
陰陽師（おんみょうじ）の刺客と薬込役（やくごめやく）の家族の熾烈（しれつ）な闘い！

元禄（げんろく）年間、紀州（きしゅう）藩徳川家の薬込役（やくごめやく）組頭・霧生院一林斎（きりゅういんいちりんさい）と妻・冴（さえ）、娘・佳奈（かな）は江戸で“潜（ひそ）み（隠密）”の暮らしを始める。若君の源六（げんろく）を守るためだ。二代藩主・光貞（みつさだ）の正室・安宮照子（やすのみやてるこ）は、陰陽師（おんみょうじ）・土御門（つちみかど）家と繋（つな）がり、刺客（しかく）を使って望まぬ光貞の子を闇に葬っていた。身分の低い妾腹（しょうふく）の子・源六は命を狙われながらも国家老や一林斎らに守られ、紀州から江戸藩邸へと向かうのだが……。