白洲（しらす）で裁けぬ悪党どもを、天に代わって成敗（せいばい）す！
のうらく侍、一目惚（ぼ）れした美少女剣士のために立つ。

田沼意次（たぬまおきつぐ）の権勢が衰える夏。与力番付選挙に沸（わ）く奉行所では反田沼派が田沼派を圧倒、市中では悪徳札差（ふださし）・大黒屋（だいこくや）が反田沼の一橋（ひとつばし）家重臣らを接待三昧（ざんまい）。そんな折、のうらく与力・葛籠桃之進（つづらもものしん）は、不良侍を成敗（せいばい）する町道場の娘・狩野結（かのうゆい）に一目惚（ぼ）れ。だが、侍は一橋家重臣の倅（せがれ）で、結は逆恨みされる。選挙戦とも絡（から）み合い、悪党どもの毒牙（どくが）が結に迫る中、桃之進がついに立ち上がる！