蝋燭(ろうそく)問屋殺しの背後で蠢(うごめ)く白い影───
謎の男を炙(あぶ)り出すため、剣一郎が危険な賭けに挑む!
凍(い)てつく冬、蝋燭(ろうそく)問屋殺しで、腹違いの弟・忠助(ちゅうすけ)が捕らわれる。番頭らの話から日頃の冷遇を恨(うら)んでの凶行と思われた。だが事件の夜、外で忠助を見たという大工は証言を翻(ひるがえ)した挙げ句、不審死を遂(と)げる。忠助の無実を確信し、黒幕を炙(あぶ)り出すべく大胆な罠(わな)を張る青柳剣一郎(あおやぎけんいちろう)。驚くべき奸計(かんけい)が顕(あら)わになる時、敵は牙(きば)をむいた! 青柳父子は真に守るべき者を守りきれるのか!?