祝!歴史時代作家クラブ賞「シリーズ賞」受賞!
流人(るにん)になった男の最後の願い
養子としての葛藤、凄絶な恋、そして盗っ人に……
墜(お)ちた男が命懸けで捜そうとしたものは?
久里浜(くりはま)沖で流人船(るにんせん)が難破した。助かったのは、流人の鹿之助(しかのすけ)ひとり。しかし三日後、彼は姿をくらます。北町奉行の榊原(さかきばら)は鹿之助が親友の倅(せがれ)でないかと危惧し、立花平七郎(たちばなへいしちろう)に極秘の探索を依頼する。探索の中で、徐々に明らかになる鹿之助の閉ざされた過去。養子としての葛藤、凄絶(せいぜつ)な恋、そして流人になった理由……数奇な運命に翻弄(ほんろう)された男を、平七郎はどう裁くのか!?