話題沸騰のシリーズ第11弾!
夫を、父を想う母子のため、市兵衛、代官地を奔(はし)る!
渡り用人・唐木市兵衛(からきいちべえ)は、知己(ちき)の蘭医(らんい)・柳井宗秀(やないそうしゅう)の紹介で人捜(ひとさが)しを頼まれた。依頼主は江戸東郊の名主(なぬし)で、失踪した代官所の手代・清吉(せいきち)の行方(ゆくえ)を追うことに。一方、北町同心の渋井鬼三次(しぶいきさじ)は、本来、勘定奉行が掛(かかり)の密造酒の調べを極秘に命じられる。江戸で大人気の酒・梅白鷺(うめしらさぎ)が怪しいというのだ。やがて二つの探索が絡(から)み合った時、代官地を揺るがす悪の構図が浮上する……。