推理と江戸の人情を見事に融合させた
風野真知雄、溜飲の傑作!
江戸八百八町の怪事件を座敷牢(ざしきろう)の中から解決!
本所(ほんじょ)の無頼・勝小吉(かつこきち)が仰天(ぎょうてん)の発想でバッタバッタと謎を解く
ガキの頃から金に目敏(めざと)いろくでなし。そのくせどこか抜けていて、懐(ふところ)はいつもぴいぴいの本所界隈(ほんじょかいわい)一のバカ侍──幕末の雄(ゆう)、勝海舟(かつかいしゅう)の父小吉(こきち)は積年の悪行のせいで実家の座敷牢(ざしきろう)へ幽閉された。ところが無頼(ぶらい)の顔役は、反省どころか悪友の早川又四郎(はやかわまたしろう)に市中を騒がす怪事件の数々を集めさせた! 江戸の座敷牢探偵が私欲のために謎を解く、痛快時代小説の傑作!