第146回 直木賞受賞作
手許に置きたい一冊。
日本人の心をふるわす傑作時代小説!
命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか?
豊後羽根(ぶんごうね)藩の檀野庄三郎(だんのしょうざぶろう)は不始末を犯し、家老により、切腹と引き替えに向山村(むかいやまむら)に幽閉中の元郡(こおり)奉行戸田秋谷(とだしゅうこく)の元へ遣(つか)わされる。秋谷は7年前、前藩主の側室との密通の廉(かど)で家譜編纂(へんさん)と10年後の切腹を命じられていた。編纂補助と監視、密通事件の真相探求が課された庄三郎。だが、秋谷の清廉(せいれん)さに触れるうち、無実を信じるようになり……。凛烈(りんれつ)たる覚悟と矜持(きょうじ)を描く感涙の時代小説!
(平成23年度下半期 第146回直木賞受賞作)