対立する陸軍と海軍のトップであり対照的な道を歩んだ軍人の生涯

〈海軍の暴走を防ぐため大臣に〉ロンドン軍縮条約締結（ていけつ）を機に、国内でテロが続発。不穏な動きを抑えてほしいという打診を米内光政（よないみつまさ）は拒絶する。一方、東条英機（とうじょうひでき）は関東憲兵隊司令官に就任、満州（まんしゅう）に君臨した。列国が戦争に突き進む中、二人が目指すものには大きな隔（へだ）たりがあった。陸軍と海軍の対立は解消されず、やがて対米交渉は破綻（はたん）する……。昭和前期の日本の栄光と悲劇。