小田急線・世田谷代田駅から徒歩5分、築ウン十年。
ぼろアパートを舞台に贈る
愛とつながりの物語。
安普請ですが、心地よいつながりがあるアパートです。
空き室あり。入居者募集中!
101号室→ 木暮(大家):死ぬ前にもう一度、あれがしたい……。
102号室→ 光子(女子大生):刹那的な恋にのめり込むある日……。
103号室→ 空き室
201号室→ 神崎(サラリーマン):いい奴ですが、覗き趣味あり。
202号室→ 空き室(神崎がこっそり使用中)
203号室→ 坂田繭(花屋店員):彼のいる部屋に元彼が……。
小田急(おだきゅう)線の急行通過駅・世田谷代田(せたがやだいた)から徒歩5分、築ウン十年、全6室のぼろアパート木暮荘(こぐれそう)。そこでは老大家木暮(こぐれ)と女子大生の光子(みつこ)、サラリーマンの神崎(かんざき)に花屋の店員繭(まゆ)の4人が、平穏な日々を送っていた。だが、一旦愛を求めた時、それぞれが抱える懊悩(おうのう)が痛烈な悲しみとなって滲(にじ)み出す。それを和(やわ)らげ癒(いや)すのは、安普請(やすぶしん)ゆえに繋(つな)がりはじめる隣人たちのぬくもりだった……。