作者一押し。新太郎と尚平が駆ける。駆ける。
山本一力
感涙の桜見物が、一転“千両”を賭けた早駕籠勝負に!
『深川駕籠』『お神酒徳利』に続く“胸のすく”第3弾!
満開を迎える深川大横川(ふかがわおおよこがわ)の桜並木。駕籠舁(かごか)きの新太郎(しんたろう)と尚平(しょうへい)は、庄兵衛(しょうべえ)とおよねの老夫婦を花見に招待した。余命わずかなおよねの望みをかなえるためだった。翌日、桜を楽しむ新太郎たちに、千住(せんじゅ)の駕籠舁き寅(とら)とその客が早駕籠勝負をけしかけてきた。我慢を重ねた新太郎だったが、やがて、勝負をうけることに。だが、賭け金が千両だったことから──胸のすく第3弾!