護れ! 幼き姉弟(きょうだい)の思い
父の敵(かたき)討ちを妨げる
悪辣(あくらつ)な刺客(しかく)に立ち向かえ!
陸奥国畠沢藩(むつのくにはたざわはん)で重臣の利根村佐内(とねむらさない)が斬殺された。下手人は江戸に逃走し、藩の介錯人(かいしゃくにん)鬼塚雲十郎(おにづかうんじゅうろう)は、江戸家老に敵(かたき)討ちの助勢を頼まれる。佐内の嫡男俊之助(しゅんのすけ)はまだ12歳、姉のはまも14歳だった。ところが、一緒に江戸へ来た頼みの叔父(おじ)が闇討ちに遭う。幼い姉弟は悲壮な決意で雲十郎に剣術の指南を懇願(こんがん)した──。真相を追う雲十郎らに刺客(しかく)が迫り、白熱の戦いが始まる。