忠吾郎、慟哭(どうこく)す!
「すまぬ…仇(かたき)はかならずわしの手で!」
予見しながら防げなかった惨劇(さんげき)
非道な一味に、「相州屋」が反撃の狼煙(のろし)を上げる!
商家に押し込み、金品を奪(うば)った上に皆殺し――上方(かみがた)を荒らし回った凶賊・蓑虫(みのむし)の鬼三次(きさんじ)一味が捕縛(ほばく)された。しかし、その残党が江戸に集結しつつあるという。北町奉行の兄・忠之(ただゆき)から合力(ごうりき)を請(こ)われた忠吾郎(ちゅうごろう)は、「相州屋(そうしゅうや)」の面々と一味の炙(あぶ)り出しに乗り出すが、その矢先に悲惨(ひさん)な押し込みが……。怒れる忠吾郎は、凶賊たちに裁(さば)きの鉄槌(てっつい)を下すべく、一(いち)か八(ばち)かの罠(わな)を仕掛ける!