評判の絵師とその妻を突然襲った悪夢とは?
何人殺せば幸せになれるだろう。
シリーズ最高の迫力で、日暮龍平が地獄の使いをなぎ倒す!
神田(かんだ)堀八丁(はっちょう)堤で菱垣(ひがき)廻船問屋の番頭が殺された。臨時で定町廻(じょうまちまわ)り方となった北町奉行所平(ひら)同心の日暮龍平(ひぐれりゅうへい)は、早速、探索を引き継ぐが難航する。同じ頃、倅(せがれ)の俊太郎(しゅんたろう)を地廻りから救ってくれたお篠(しの)に出会う。お篠の夫は彼女を描いた錦絵が評判の絵師だった。ところが、番頭の遺品にその錦絵が見つかるや、お篠の過去に捜索の手が――秘した哀(かな)しみが涙を誘う万感の時代小説。