「お前のことは俺たちが守り抜く」
雪室に置かれた刺殺体、心臓移植のドナー、
昭和最後の日に殺された男……
3つの死と戦時下の誓いを敏腕刑事・城取が暴く!
雪中から西洋柩(ひつぎ)に入った刺殺体が発見された。長野県警の城取(しろとり)警部補らはライターの布山(ふやま)を逮捕した。彼は親族優先提供制度を不正利用した心臓移植の疑惑を追っている。だが、意図的に脳死となり、ドナーになるなど可能なのか? 殺人との関係は? 調べを進める城取らは昭和最後の日に殺人を犯した男の存在に行き当たる。乱歩賞作家が描く、慟哭(どうこく)の社会派ミステリー!