老夫婦を死に追いやった猿回しを捕縛した龍平と、
息子を奪われた誇り高き山の民の長……。
この哀しみ、晴れることなし!
憤怒の日暮龍平、父と父との決死の戦いを挑む!
年寄りばかりを狙(ねら)った騙(かた)りに、老夫婦が首をくくった。蓄(たくわ)えのすべてを奪われていた。再び定町(じょうまち)廻(まわ)り代理を命じられた日暮龍平(ひぐれりゅうへい)は、若い猿回し夫婦を捕縛(ほばく)、夫は打ち首、病身の妻は放免とされた。妻お楽(らく)は故郷の会津(あいづ)に義父(ちち)重右衛門(じゅうえもん)を訪ねる。一切(いっさい)を聞き復讐の鬼と化した重右衛門は、あろうことか息子の俊太郎(しゅんたろう)を拐(かどわ)かした! 憤怒(ふんぬ)する龍平は親として剣をとり追跡するが……。