被害女性が犯した禁忌(きんき)、
そして恐れた祟(たた)りとは?
浅見光彦、国生み神話の島へ――
東京・秋葉原(あきはばら)の路上、若い女性が浅見光彦(あさみみつひこ)の腕の中に倒れ込んだ――。それはロマンチックな出会いなどではなく、凄惨(せいさん)な事件の始まりだった! そのまま絶命した女性からは毒物が検出され、死の直前まで故郷の兵庫県淡路島(あわじしま)の神社にまつわる“祟(たた)り”を怖れていたという。浅見は古事記(こじき)に描かれた神話の里・淡路へ飛ぶが、待っていたのは官僚の死と巨大な闇だった……。