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そんな夢をあともう少し 千住のおひろ花便り
ソンナユメヲアトモウスコシセンジュノオヒロハナダヨリ
著者名 稲田和浩
在庫なし

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ISBNコード 9784396344917
判型/頁 文庫判/384頁
価格 792円(税込)
発売日 2019/01/09

「夢」という字で涙が出るのは何故だろう?

大矢博子氏(文芸評論家)唸る!
最後にすべてがわかったとき、ドラマの豊穣さに嘆息する。

自分の夢は破れたし、遊女の夢は儚(はかな)いけれど……。
一途(いちず)に誰かの夢の後押しをする。そんな飯盛旅籠(めしもりはたご)の遣(や)り手(て)おひろの物語。

千住(せんじゅ)の遊女おりんは、昨夜も茶を挽(ひ)いた。岡っ引きの幸助(こうすけ)が捕物でしくじり、来なかったからだ。このままでは、おりんは他所(よそ)へ売り飛ばされる。焦(あせ)る遣り手のおひろに、やる気のないおりん。そこに現れたのは……(「女郎花(おみなえし)」より)。深くて暗くて絶対に埋まらない男女の溝(みぞ)。おひろは、それを少しでも埋めようとする。飯盛旅籠を舞台に、人生の機微(きび)を描いた傑作時代小説。