日本は、いつ「日本になった」のか!?
その後の日本人を規定した「承久の乱」と「貞永式目」の精神とは。
「日本が日本になった」とき
本書「序文」より
北条泰時によって制定された「貞永式目」は、外国から輸入した継受法でなく、自らの規範を条文化した日本ではじめての固有法である。日本人が、外国からシナリオを借りずに自分の法律を自分で制定し、自分で公布して施行したのは、このときが最初であり、これが、日本独自の「自前の秩序」が成立した第一歩であった。いわば日本史において「日本が日本になった」大きな「節目」であり、この「自前の秩序」は、「世間法」の基本として現在もなお存続しているのである。