日本は「ものづくり」で復活する!
世界をきわめたデザイナーが実践する
「職人技の復権」と「ブランド戦略」のすべて。
<フェラーリから「日本」が見える>
私がカーデザインを担当したフェラーリは、モデナというイタリアの一地方都市にある企業だ。
つまり地場産業である。だが、フェラーリはフェラーリとして世界に名だたるブランドでありつづける。
なぜなら「伝統の匠の技」に加えて「ものづくり」におけるアイデンティティが確固として存在するからだ。
だからフェラーリに象徴されるイタリア流「ものづくり」の概念を日本に持ち込み、優れた「伝統の匠の技」と結合させれば、日本の「ものづくり」に新たなるアイデンティティを与えることができるかもしれない。
新たなる「メイド・イン・ジャパン」が誕生する(本書の内容)
■器用、工夫、改良――日本の職人が持つ突出した能力
■世界に誇るべき「切り捨ての文化」とは何か
■アメリカ、ドイツ、イタリア、それぞれ違う「ものづくり」文化
■「想像力」と「自己犠牲」――日本を表わす二つのキーワード
■なぜフェラーリは高くても買い手が殺到するのか
■デザインによる産業再生――私が故郷・山形で試みること
■日本は「狩猟型」から「農耕型ものづくり」を目指せ