孔子さまも、荘子だって言っている
のほほんと、太平楽に生きるコツ
世知辛(せちがら)い世のなかから逃げだしたいけど
ひとりでいるほど強かない――という人へ
荘子だって言っている。
無理しなくていいんだよ、と。
名誉にこだわって、旨いものも食わず、わが身を痛めつけ、生活を切りつめて露命をつなごうとするなんてのは、病気をわずらい、貧乏にあえぎながら、それでも死なないでいるってのと同じじゃないか。
(『荘子』盗跖篇)
こころが楽になる
中国古典散歩
『荘子』『論語』……だれもが一度は習った漢文。それらをほしいままに引用して、いい加減で、のほほんと太平楽に生きてゆくコツを書いてみた。
古典を読むことの醍醐味は、自分の読みたいように読むことにある。真のクラシックとは、十人が味わえば、十通りの味わい方をゆるし、そのどれもが豊かであるようなものだ。
「こんなお気楽なやつでも、この世のなかに生息することがゆるされているんだ」と、こころが楽になってもらえれば、わたしとしては本望である。